世界にほんの少しの彩りを、

何年経っても色褪せないような、大事な大事な一日にしよう。

セイギはセイギだしユウキはユウキだった。

 

ああ…ついにこんな題名のブログを書き始めてしまった。
こんな題名、まるで私がセイギとユウキに狂わされてるみたいじゃないか。……決してそんなことはないです。

というわけで今回は、セイギとユウキに狂わされてない筆者が、8話の感想を書き殴っている記事です。

 

 

さーて皆さん、ゼロ8話ご覧になりましたでしょうか。…うん、ご覧になってるから読んでるんですよね、ですね。笑
正直、こりゃあセイギ・ユウキ回だったのではないかとすら思っております。(私はセイギとユウキに狂わされてません)

 

だってさ。
確かに原作で魔女の館はクォータージャンプ、ジ・アンカーと並んでランク:ハードに設定されたアトラクションだから、取り上げられるべきではあるけれど。残りの回数と、標くんとの闘いとストーリー締めを描くことを考えると、「ほんとに1話で終わらせられるか…?」と思っていた。(第二の課題までにすることで1回尺終わらせたの、テンポが良くて好きだった!)
そこまでして魔女の館をねじ込んだの、絶対セイギ・ユウキの変化を描くためじゃん…(偏った見方です)


この魔女の館でのセイギとユウキのゼロへのサポート的行動の何がそんなに良いのかって、明らかに周りの人達より『頭が良い』ことなんですよ。そのときそのときにすべき最善の行動が何なのかを察する力が、ゼロと同じくらい、ときにはゼロ以上にある。義賊3人組とは違った方向から、ゼロをサポートする姿が本当に良い。しんどい。

ユウキがゼロにビンタで喝を入れるシーンだってそうだ。あの場面、残り時間を考えてもマジでもたもたしている場合じゃなかった。視聴者個人としては「多数決を取って民主主義とか独裁者とかドヤ顔で語ってるやつマジ黙ってろ」って思っちゃう状況だったけど、不正解を出してしまったゼロにそれを言う立場とメンタルの強さはなかったのだ。

 


解答が2回可能な問題の、1回目のチャンスで不正解を出してしまったゼロ。そんなゼロを罵るモブの言葉に言い返し反論することもなく、床に力なく座り込んでしまうゼロ。そのときモブをかき分けて前にやってきたセイギとユウキ。

 

ユウキ「いやいやこりゃマズいって」
セイギ「だよな」

 

座り込んだままのゼロに近づき、目線が合うようにゼロの正面にしゃがみこむユウキ。

 

ユウキ「何ぼんやりしてんの?」

 

表情ひとつ変えずゼロにビンタをする。驚き顔のゼロ。義賊3人組も驚く。

 

ユウキ「解くんだよ 死に物狂いで。」「君が解かなきゃ 誰が解くっていうの?」

 

<もう待ってらんねえよ。「3」「9」だよ。「3」「9」押そうぜ>

 

セイギ「ふざけんな!押させるかそんなクソ解答!」「どけ!」

 


この場で、「いやいやこれはマズいって」って言えるのはセイギかユウキだけだったし(明らかに義賊3人組ではない)、今ここで俺らが動かなければならないと瞬時に判断できる冷静さを持っていたのも、彼らだけだった。


ここで、『ゼロの代わりに俺らが解く』という選択をしないところが、ずるいくらいカッコいいんだ。「貸せ!!」って解答権を奪うわけではなく、もう一度考えさせるために静かな口調で喝を入れ、もう一度答えさせるチャンスを必死に守るという行動をとった。

1話の次に飛んで8話を見た人だったら「えっ、ゼロはどうやってそこまでの信頼を得たの?!」って思うかもしれないけれど、全話通して見ていて8話を迎えた人からしたら難なく理解できるものだった。ゼロのこれまでの行動を見て、二人はこの選択が最適解だと判断したのだろう。本人がびっくりしちゃうくらい気がつかない間に、ゼロはここまでの信頼を得ていたのだ。行動で男の信頼を得る男。関係が男臭すぎる。

 

鏖の魔女第二の課題のセイギとユウキもしんどいので、一緒に見返しましょう。(私はセイギとユウキに狂わされてません)

 


弓矢の雨から身を守るためにするべき行動が、『21人全員が隠れることのできる垣根を作ること』だとゼロが謎解く。

 

セイギ「おい急げ!時間ねえぞ!」

 

なんとか21人を守る垣根が完成する。垣根に隠れるためにしゃがむ直前に、ゼロ・セイギ・ユウキの3人が互いに目を合わせ頷き合う。

 


ここ、男同士の信頼を感じてしんどい。マジで。何その無言で通じ合ってることを確認してるみたいな表情。何その戦友感溢れる表情。ハァ?無理。(落ち着け)

 


モブ「石田さん!(これ以前に槍が刺さったせいで重体となっているため動けず、1人垣根の中に入れていない姿を見て声をかける)」

 

ゼロ「落ちます」

 

垣根を飛び越え石田さんの元へ駆け寄るゼロ。石田さんを担いで垣根の中まで連れて行こうと試みる様子。その行動に目を見張る一同。

それを見たセイギ、垣根を飛び越えゼロと石田さんの元へ。

 

セイギ「生きるか死ぬかって時に アホな奴だな」

 

ゼロ「セイギさんも」

 


ゼロ1人だったら担げないくらい大柄なんですよ、石田さん。体格差がありすぎるのは見てすぐわかる。残り時間1分を切っている状況…、あの場の人々は察したと思う、「これは間に合わない」と。それをセイギも感じて、手助けしようと踏み切ったんだとしたら?トライアングルのときはゼロを殺すかどうかのシンキングタイムが長く設定されていたけれど、今回は今すぐに判断しなければならなかった。

セイギ、咄嗟の判断が男前すぎるだろ。

セイギが人の命を救うために行動を起こすのは、ドリームキングダムに来てから2回目。1回目に発した言葉は「とんだ偽善だ」なのに、今回は「アホな奴だな」だよ?人が死ぬのを見殺しにせず救う行動を『偽善』だと思っていた人が、今回は『アホ』だって。命を救おうとするゼロに協力する行動をとったセイギだって、同じ行動をしてるんだから『アホ』じゃん。ゼロに対してだけじゃなく、自分に対しても言ってるんだよ、これ。
「生きるか死ぬかって時に、人の命を救うために自らの命を危険に晒すなんて。アホな奴だな俺」ってことだ。どんどん変化していくセイギの姿に狂わされっぱなしである。…あっ、狂わされてるって言っちゃった。

 


ヒロシ「壁を1つ外そう」「ケガ人を背負って乗り越えるのは無理だ!」


ユウキ「入り口を作ってやらないと」

 

モブ「この土壇場で壁を崩すって…!?おいお前ら何考えてんだよ」

 

モブの妨害をなんとか抑え、垣根を1枚外しゼロ達が中に入るための動線を確保するユウキ。

 

ユウキ「こっちだ!」

 

ゼロ「せーの!」

 

ゼロとセイギが石田さんを担ぎながら歩き、垣根へと近づく。残り時間5秒ほどでなんとか全員が垣根の中へ。

 

セイギ「おい早く閉めろ!」

 

ゼロ「頭を下げて!」

 


1話の段階ではまさか、のちにセイギとユウキがこんな一連の行動をとるなんて思ってなかった。だってさ!1話でチカラ氏を見せ物のように殺そうとした人たちだよ!?正直「うわぁ正気の人間がとる行動じゃねえ!!」「名前と行動合ってなさすぎだろ!!」って感じだった。

「誰もが、ここに来る前の自分じゃなくなっている」

2話で、暴力でリングを奪おうとしているセイギとユウキ(他数名)を見て、ゼロはそう言った。
リアタイした頃は、ゼロはここに来る前のセイギとユウキのことを知らないはずだから、「ここに来る前の二人はこんなことをする人じゃなかっただろう」と本気で思っているんだろうな、とんでもなく性善説な男だな、という程度の感想だった。

そんな私は8話で、セイギとユウキが「ここに来た当初の自分じゃなくなっている」様子を見てしまった。

チカラ氏を殺そうとし、それが失敗して腹が立った様子でゼロに「何が義賊だ、この偽善者が。」と言い放った、クォータージャンプでOUTエリアを担当しゼロを惑わせたセイギはもういないし、
迷宮のトライアングルで標を殺そうとした、セイギに「死のうと思えばすぐ死ねる。守るものなんてないからなんだってできる」と言っていたユウキももういない。

 

私、ジ・アンカーまでは、ユウキってあんまり感情がなくて人間味がなくて、何考えてるのか全然わからなくて。掴みどころがないからゼロとは分かり合えなさそうだなって思ってたの。

最後垣根を戻すという役割になったユウキが、無事クリアしたときにひとり立ち上がれず安堵した様子で項垂れてるのマジでしんどい。「自分の命はどうでもいい」なんて言っていたユウキがジ・アンカー以降、『生き残りたい』『生き延びれて嬉しい』みたいな表情をするたびに狂わされている私の気持ちにもなってくれ!!!!…あっ、狂わされてるって言っちゃった。

 

 

『「3」「9」は確実に間違っているから押させるわけにはいかない』

『目の前の命を助けるべきだ』

自らが正しいと思うことを全うしようと奮闘したセイギ。

 

『揉めたり考えるのをやめたりしている場合じゃない』

『矢が飛んでくるかもしれないというリスクを冒してでも、3人のために垣根を外すべきだ』

現状を打破するために勇気を出して行動したユウキ。

 

 

名前通りじゃないか。

こんなん、狂うしかない。