世界にほんの少しの彩りを、

何年経っても色褪せないような、大事な大事な一日にしよう。

アイドルだからこそできる『アイドル』らしくない衝撃作。

 

お題「NEWS DOME TOUR 2018-2019 「EPCOTIA ENCORE」続・宇宙旅行記」

 
年末年始、NEWSとの宇宙旅行に行ってきました。

今更ながら、「NEWS DOME TOUR 2018-2019 EPCOTIA -ENCORE-」に関するお話をしようと思います。(もう2月になってしまって申し訳ないけど、すみませんお題お借りします…!)

 


毎度のコンサートに関するブログもそうなんだけど、どうもコンサートの最初から最後までの思い出を順々に書くのが得意じゃなくて。(単純にダラダラ長いだけの間延びしたブログになってしまうのです…簡潔に書く能力がない…)

なので今回のコンサートで、ピックアップして書くならどのシーンかなぁなんてことを片隅で考えながらコンサートに臨みまして、

  

「LVE」だな、と。

 

 衝撃作だった、いい意味で。

この衝撃を残したい(もう時間経っちゃったけど)ので、とりあえず「LVE」についてだけ書くことにします。


レポの要素なども含めながら書けたらなぁと今のところは思っているけれど、正直後半は私的解釈ゴリゴリになる予感しかしない。

自身の印象や感じ方、解釈を崩したくないという方は、申し訳ないのですがUターンしていただきたい…

 

 


では。

 

 

 

 


私的最初の衝撃は、「LVE」をコンサートで披露したこと、だった。

 

私は、「生きろ」を買って初めて「LVE」を聴いた時から、この楽曲が苦手だった。(好みの問題です楽曲としては素晴らしいのですこれは好みの問題)

私は基本的に、人が怒っているところを見るのがあんまり得意じゃない。すごい得意だって人はいないような気もするけれど、なんというか、人よりも不得手度合いが高い人間だと思う。『怒り』ってものすごいエネルギーだなと思っていて、あんまり上手く言えないんだけど、その巨大なエネルギーを放出している人を見ると、苦しくなる。

「LVE」が単に『怒り』を表現しているわけではないということはわかっていて、どちらかというと『説法』に近いなと初めて聴いた時から思っている。わかっているんだけど、曲全体を通して繰り返される命令形のフレーズからものすごいエネルギーを感じるということがあり、どうもわかりあえなかった。

 

先を目指せ、前を向け

全ての欲望を裏切っていけ


絶え間ない攻撃に怯むな

手の中の鎖を握りしめろ

直面する現実から逃げるな

その汚れた足で踏みとどまれ


忘れるな、抗っていけ

 

歌詞を見てみても命令形が多い。こうしろああしろ何をしろ何をするなというフレーズは、どうも『怒り』のエネルギーを感じてしまうなぁと、歌詞を改めて見てみても思う。

 

つまり、正直言うとコンサートでやってほしくなかった。

耳で聴いただけでここまで苦手意識を持ってしまっているのに、目で見たらどうなるの…って思ってたし、NEWSの新境地のようなこの楽曲があまりハマっていない自分に、少し焦りもあった。おこがましい話なんだけど、NEWSに置いて行かれたような感覚がした。そしてそれからくる焦り。

「LVE」はあまりに力が強い曲だから、コンサートでの披露を見るの楽しみ!というより『「生きろ」を聴こうと思ってシングルCDを手に取った人だけが聴くことができる楽曲』に収まっているくらいがちょうどいいんじゃないかなと。この難易度が恐ろしく高い楽曲を生歌でやるなんて無謀なんじゃないかなと。それくらいに思っていた。(もう一回言うけどこれは好みの問題)


これが、さっき書いた最初の衝撃に繋がる。

ぶっちゃけ、『「LVE」を披露した』というだけで、私としては驚きだったわけ。(これが言いたかっただけなのでここまではまだ前置き。) (ここまで進んできて、まだコンサートでの演出の話が1ミリも出てきていないということも驚きである)

 

コンサート版「LVE」の話に入る。

 

まず、セットリストがズルかった。


「夜よ踊れ」→「LVE」


発売当時も話題になった通り、「夜よ踊れ」と「LVE」は全く同じ制作布陣だ。それぞれ、6月に発売された「BLUE」のカップリングと9月に発売された「生きろ」のカップリングである。


同じ制作布陣ということがあるので、曲順を並べるのが自然といえば自然。

2曲に共通して言えることは『NEWSに今までなかった系統の楽曲』であるということ。新しい系統すぎて、CDを買って初めてこれらの楽曲を聴いた時、「これどんな感じの演出になるの…?」と全く想像できなかった。


そして、先に発売された「夜よ踊れ」は、ENCOREコンサートより前に何度か披露された。(Strawberryとドリフェス、かな!)

想像できない〜〜と思っていたけれど、その披露は本当に本当に素晴らしかった。誰目線だよって感じなんだけど、披露や演出が回数を重ねるごとに上手くなっていって、歌が上手くなるのもそうだし、今回のENCOREコンサートでは、こう「魅せ方を研究して突き詰めてきたな〜!」という印象を抱いた。


「夜よ踊れ」の話が盛り上がってしまった。今回は「LVE」の話だった。失敬失敬。

 

これからの流れで「LVE」を披露するというセットリストだったというのは先述した通り。

今回のコンサートでは、筒状のセンターステージの4辺を大きいモニターで囲ったステージセットになっており、そのモニターは上下する仕組みになっていた。(センステがせり上がりモニターが下がることによってNEWSの足元よりさらに下にモニターを配置することも可能だったし、1曲目の「EPCOTIA」では、最初下がったモニターの中に4人が登場したりと、それらのモニターは結構頻繁に上下していた)


「夜よ踊れ」はずっと4人ともセンターステージでの歌唱。モニターはずっとNEWSの頭上にあった。楽曲の最後は、ラストのサビが終わったあと伴奏の雰囲気が変わり増田さんのパート。そして小山さんのウィスパーめでセクシーな台詞「微かに残ったあの夜のナンバー」で締まる。

この増田さんのパートに差し掛かったところで、上にあったモニターが下がってきた。小山さんの決め台詞のころには、NEWS4人ともが完全にモニターの内側に入ってしまっていた。しかし、センターステージがせり上がってくる気配はない。

そう、このまま。4人ともが完全にモニターの内側に入っている状態で、次の曲を披露したのである。

 

この演出の最も攻めているところは、『本人の姿が見えない』ところだ。


ジャニーズのコンサート。アイドルを見に来ているにもかかわらず、透けたスクリーン越しに目を凝らして見ない限り、本人の姿はスクリーンに映っている部分しか見られない。確かに目の前にいるはずなのに、本人達がスクリーンに映す用のカメラに向かって見せてくれる姿のみが切り取られ、それ以外は、映っていない人々の姿は、我々には見えないのである。


一番下まで下がりきり、我々と彼ら4人(+Jr.くん数名)を分断しているスクリーンを檻だと捉えると、彼らが「囚われている」ように見える。

果たして自分から入ったのだろうか、誰かに入れられたのだろうか。自ら自分の殻に篭っている様子なのか、何者かによって封印された様子なのか。力強い『説法』は誰に向けられたものなのだろう。他人に対してなのかもしれないし、自分に対してなのかもしれないし、その両方なのかもしれない。なんて、楽曲だけを聴いた時にはそこまで感じなかった閉塞感が、そんな様々な推測を生み出してしまう。

 

答えのない焦りばかりが膨らんで

暗い闇の中で一人苦しみと向き合う


足掻く、惨めな自分

 

本人達の姿が直接は見えないこの演出は、この部分の歌詞を表現しているようだった。

「足掻く、惨めな自分」という歌詞がスクリーン上で四角く囲われて表示されたとき、檻に「囚われている」ように見える彼らは、何かから逃れようと必死に足掻いているように感じた。


そう捉えると、

やっぱり誰かに入れられたように見えてしまう。正解はわからないけれど、ひとつ言えるのは、「囚われている」という現状に満足していないようであったということ。現状をどうにか打破しようとしているようであった。

(もう私的解釈がゴリゴリに混ざってきてますね…ついていけないと思ったらブログ閉じていいですからね…)

 

そして、スクリーンに映し出される切り取られた彼らの映像。基本的に白黒で、時折赤色が使われていて、全編通してかなりエフェクトが強めであった。やはり歌詞にパワーがある楽曲なので歌詞を強調したものになっていたが、かと言って顔が見えなさすぎてストレスになることもない。見たい表情はきちんと映っていた印象だった。


速いカメラの動き、それに合わせてカメラに寄ったり離れたりと荒々しい動きをする4人。彼らの後ろで踊るJr.くんも、激しいダンスで世界観を作り上げており、ダンサーのおかげで楽曲の疾走感がより表現されていた。文字エフェクトと人々の動きが融合し、リアルタイムでMVが作り上げられているようだった。

これには単純に、「計算し尽くされているな。かなりリハを重ねたんだろうな。細部まで作り込まれているな。」と感じて、あまりの完成度に震えた。

4人とJr.くん、そしてカメラマンさんの阿吽の呼吸によって成り立っているように思えた。フレーズごとにカメラが切り替わるのに、各映像に他のカメラが映り込まないようにするだけで大変だし、歌割りである誰かの後ろにピントがボヤけた他の誰かが映っている映像などは、収録でもパッとは撮れないだろう。字幕に被らないように空間を空けた映像を撮るのも綿密な計画を練りそれを記憶しなければ不可能だ。演者とスタッフさんの信頼関係で成り立った、生々しい演出だと感じた。


あと、制御によって我々が持っていたペンライトが終始つかなかったこと。完全にNEWSだけの空間になっていると同時に、ペンライトが消えているということはNEWS側からも、我々の存在は見えてなかったのかなと推測できる。檻のようになったモニターに囲われたNEWSの環境を考えると、外の様子は本当に何も見えなかったんじゃないかなぁと思った。


そして、NEWSのライブの醍醐味である生歌。楽曲を初めて聴いた時から感じていた、楽曲そのものが持つものすごいエネルギー。実際に生歌で聴くと、予想通りさらに膨張した凄まじいエネルギーを感じた。 

4人のシャウトした声がとにかくすごすぎる。音源でも十分すごかったけど、やはり生歌のパワーはすごいんだこれが。音源を聴いた時に、手越くんのシャウトはイメージできたけれど他の人のシャウトはすぐにイメージできなかったから、「NEWSはまだこんなに引き出しを持っていたのか…!」と驚いてしまったんだけど、ライブで聴いてさらにこの想いが強くなった。NEWSの魅力の引き出しはまだまだまだまだたくさんあるんだなと感じて、まだまだまだまだ応援していたいなぁと思ったし、こう思わせてくれるNEWSが好きだなぁと思った。

 

 

…そろそろ長ったらしくなってきたし、

個人的に4人それぞれのパートで一番印象に残った箇所をあげて、なんとか締めようかなぁと思う。

 

隠れた太陽の下、風の中で呼び続ける

澱む不安な空の下で叫ぶ

 

風が吹き荒れているかのようにカメラが揺れていたあのスクリーンの中から、果たして太陽は見えたのだろうか。どんなに呼び続けても、どんなに叫び続けても、あの中から太陽を見ることはできないのかもしれない。あの中にいる限り澱んだ世界なのかもしれない、なんて考えてしまった。

そして、正確に言うと一番痺れたのはこの後のシャウトである。このパートの後に手越くんのシャウトが会場に響き渡った瞬間、生バンドの伴奏がテンポアップする。

楽曲全体を見てみても、忙しなく急き立てるように速くなっていく伴奏が、この手越くんパート前後の曲の印象を変えるキーになっていると言える。


画面に映るシャウトする手越くんの様子が、歌詞通り叫んでいて、叫んでいるというかもはや「吠えている」ようだった。手越くんの美しく力強いシャウトがなければ、この楽曲は成り立たないと言い切れるほどに。

 

強烈な想いは途切れない鎖

「強く結びついた絆」だ

 

シゲの説法タイムは冒頭と中間に2回あるのだけれど、この歌詞は2回目の説法の一節である。ここの箇所を、音源よりも後ノリ気味で歌っていたのが印象的だった。特に「強く結びついた絆」というフレーズはゆっくりと大切に、置きにいくように歌っていた気がする。

そして改めて、「LVE」はシゲが主演を務めたドラマの主題歌「生きろ」のカップリング曲であるということを、印象づけるような効果もあった(気がする)。


いいさ 懸命に誓った

仲間の絆を 道しるべに


「生きろ」の中での「絆」は、道しるべに成り得るものだった。そして、

 

【絆(きずな)】

人と人との断つことのできないつながり。離れがたい結びつき。


辞書的な意味はこうである。断つことのできないもの。これはいい意味にも悪い意味にもとれて、一度結びつけばちょっとやそっとのことでは途切れないけど、断ちたくてもなかなか断てないということでもあると思う。

そう思うと、「強く結びついた絆」って重い言葉だ。

「道しるべ」にもなり得るけれど、自身を縛り付けるものになることもある。スクリーンの内側で足掻く彼らを縛り付ける鎖のような「絆」は、誰と彼らの、何と彼らの「絆」なのか。シゲを、NEWS4人を縛り付けるものの正体は何なのだろう、とたくさん考えてしまう。こんなに重く考えてしまうくらいに、シゲの語りが響いた。シゲの存在感が、この曲にさらに厚みを増していたように思う。

重い鎖のような「絆」に縛り付けられてる今の状態を楽しもうとさえしてるんじゃないかって様子で歌い狂うNEWSの姿は、最高にカッコよかった。

 

頷いてばっかじゃ

退屈過ぎて死んじまうぜ

 

慶ちゃんのココほんとにヤバかった……楽曲を初めて聞いた時の「自他共に認めるイエスマンである慶ちゃんにこの歌詞を当てるのヤバすぎでは!?」という感想。そう思うと同時に『このパートは慶ちゃんにしか歌えない』と直感的に思った。これは慶ちゃんが歌うパートにすること前提で書かれているような気がした。

気がしただけだったけど、コンサートで聴いて確信した。『このパートは慶ちゃんにしか歌えない』

「頷く」というのは、【肯定、同意、承諾】などの気持ちを相手に伝える行為。これらの対義語は【否定、不同意、拒否】である。「時には後者のような行為もしたい」という意志表示を含有したこのフレーズを聞いて、強く生きたいと必死にもがいている様子が思い浮かんだ。「頷いてばっか」であるのも一種の強さではあって、それでも十分強いと言えると思うのだけれど、それじゃつまらないと言われて、それもわかるなぁとなんとなく思った。


慶ちゃんの「死んじまうぜ」の言い方が本当に本当に良い。『死』という言葉を使うことによって、より「生きる」という行為の難しさ、めんどくささが表現されていて。慶ちゃんのここの歌い方は、それを上手く表現していたように思う。

 

信仰がなくては悪意に

勝つことはできない


忘れるな、抗っていけ

 

アイドルいう職業に誇りと拘りを持っている増田さんに「信仰」の二文字を歌わせた歌割りにまず拍手をしたい。増田さんが言う「信仰がなくては悪意に勝つことはできない」は、あまりにも説得力がありすぎる。


【抗う】

さからう。抵抗する。相手の言うことを否定して言い争う。


さっきの「頷いてばっかじゃ〜」のところでも似たようなことを書いたけど、否定するって肯定するよりパワーがいるなと個人的に思っていて。全体の最後の最後のフレーズが「抗っていけ」なの、この楽曲が半端なくパワーのあるものであるということを、その半端ないパワーを保ったまま最後まで走り抜ける楽曲であることを、示している。ような気がする。

 

「悪意(a)に勝(ka)つことはできない  忘(wa)すれるな、抗(a)っていけ」と、aの発音が続くんだけど、増田さんはここにかなり力を込めて歌っていた印象がある。単語の最初にアクセントをつけて強調させ、魂を吐き捨てるように歌っている様子が、楽曲の世界観に合っていて痺れた。

 

 

 


NEWSの4人が、攻めの姿勢を貫き暴力的に荒れ狂う獣のようで。そんな獣たちが魅せてくれた3分という短い披露に、力強く血生臭いメッセージが濃縮されていた。


「LVE」とはつまり、「愛(I)がないから生きて(LIVE)いけない」状況であるということ。

いつもコンサートで「世界で一番ラブラブな場所にしよう!」と煽ってくれるNEWSが、コンサート会場の真ん中にある檻に閉じ込められているような演出で「LVE」のメインテーマを全身で表現し、「この状況じゃ生きていけない」と叫んでいた。逆に言えば、「LVE」を表現しているNEWSに「愛(I)」を与えれば、「生きて(LIVE)いける」ということ。かもしれない。

「愛」に溢れているように見えてそれ以外の感情をも向けられることがあるアイドルという立場だからこそできる、アイドルであることありきの、『アイドル』という枠に収まらないような披露。「LVE」は、楽曲そのものやコンサートでの披露などを総合して考えても、『アイドル』らしさからかけ離れていたように感じた。でもそこが、とても魅力的だった。

 

2018年、私たちがアイドルに対してできることは「愛」を届けることだけなんだ、そう思える1年だった。NEWSにはこれからも、アイドルだからこそできる『アイドル』という枠に収まらないような様々なテイストの楽曲を、NEWSらしくのびのびと全力で披露してほしい。

NEWS4人がやりたいことが、たくさん実現しますように。

NEWS4人が描く夢が、たくさん叶いますように。


その力に少しでもなれるよう、今年もたくさん溢れんばかりの「愛」を届けていきたいと思います!

2019年も、私たちを置いてっちゃうくらいにどんどん突っ走っていってほしい!全力でついていくから!

 


WORLDISTAも楽しみにしてます!

 

(大したオチも読み応えもない長ったらしいブログにお付き合いいただき、本当に本当にありがとうございました!)